フェラーリ ディノ 246GTMタイプ

モデルは246GT ヨーロッパ仕様、Mタイプ  車体番号 1572
この車は 昭和52年=1976年に日本に輸入された。(多分シーサイドモーターにて)
その後37年間を日本で過ごしてきた個体です。
現在から20数年前まである事情でガレージに座ったままになり、当社が購入した時は埃だらけの状態でした。
幸いボディの腐食等は少なく、その後完璧な板金作業も施しました。
エンジンを開けてみると、シリンダーのライナーも摩耗しておらず、また、ギヤーを分解してみると殆ど新品の様な状態でした。
ですので、おそらく走行距離は2〜3万キロに満たないと思います。

勿論エンジンはシリンダーホーニング、ピストン新品、ピストンリング交換、メタル交換、バルブ及びバルブガイド交換 などいつもの定番メニューを施しました。

ボディは画像のように現在最終段階であり、カラーはロッソバルケッタ(少し濃い赤)です。
内装は基本、黒の革でシートなど貼るつもりですが、色は希望に応じます。

通常、ディノのレストアでオーダーを頂いてから完成まで約2年の時間が必要ですが、この車は完成予定があと3か月くらい。6月末の予定です。

まずボディの下地の加工から作業は始まります。




特に大事な作業がフレームの修正です。 どの車でもそうですが、下回りは水がたまるため錆びやすいのです。 ですので、入念な錆止めの作業を行います。



ディノはモノコックボディといって、フレームにボディを乗せるような作りです。
ですので、よりフレームの強化、補修が必要なわけです。



ここはフロント周りです。



当然ですが出来る限りの新品パーツ、あるいは再生したパーツを使います。
ちなみに今回は前後バンパーは 新品です。



今回の車はホイールが当時のオプションだった、カンパニョーロが付いていました。
好みですので、オリジナルも用意してあります。



足回りは当然全部入れ替え、サスペンション部分は紛体塗装という長持ちのする塗装を行います。



エンジンは既に完璧にオーバーホールを行い、完成済み。
この画像のエンジンが乗ります。





ガラス類はリヤーガラスを除いて全部新品に交換。



シートは好みで、色、固さ、どのようにでも出来ます。



今回はこの車を落札形式にしてお売りしたいと思います。
つまり残り3か月の間で一番高い評価を頂いた方に販売する、そういう方法です。その理由は出来るだけ多くの方に参加して頂いて、購入のチャンスを広げるためです。

最近、他店で買われたディノ(1800万=1900万)を見る機会が多いのですが、ボデイワークも中途半端、内装もいまいち、エンジンはどこまでやったか判らない、とりあえず、ディノの恰好をしている、そんな車です。
買われた人は、できてからもう40年も経っているのだから、こんな程度が普通、あるいは上等だと考えたのでしょうが、それは大きな間違いです。

試しに当社の完璧なレストアを施したディノと並べてみれば一目両全に判ります。

勿論、予算もあるでしょう。ですが、昨日も述べたように今や新車の 458イタリアで4000万近くする時代です。
2000万そこそこで、40年前の車を蘇らせることは出来ないと申しておきましょう。

ビンテージカー市場の高騰に影響され、ディノもヨーロッパで並みのレベルで150000ユーロ以上(1875万=1ユーロ125円として)します。
貴方は車を買う時にいつも並みのレベルを求めるのですか?
それとも、特上を求めますか?

購入についてのご相談は電話等では無く、当社に起こし頂いて伺います。
つまりそれくらいの気がある人以外には売らない、そういう意味です。

相談の予約は 電話045−663−4660 フロント しのもとまで。
また、既にディノを持っいているが、キャステルのレストアレベルに仕上げたいとの相談も承ります。

皆さんご存知のレストア本、(ネコパブリッシングと当社とのコラボ企画)
第一段、LP400 カウンタック
その2 ストラトス
その3として、4月にディノを発刊いたします。
その取材、編集に用いているのが 今回のディノです。
スペシャルの意味がお分かり頂けるでしょう。