〜 マセラティクラブ : ボーラ (BORA) 〜



この写真を見た人はすげー速そうな車か と思うかも知れないね。
当時新米の営業見習い兼 雑用係だった私は この車を始めて見た時 日本にもこんな凄い車が
あるんだと感激したことを覚えている。(ミウラのときもそう)
何しろエンジンはガラス越しに丸見え、コクピットは飛行機の操縦席みたいなデザインでめちやカッコ
よかったのだ。

当時営業課長の樋口さんの足車で付いて行く私の目には、ずんぐりと低く、爬虫類のようなデザインが
前を走ったのだった。

しばらくして、私にもこの車を運転できる時が来て 走った初めての印象はえらい重い車だなと。
この前のモデル、ギブリには何度か運転していたから、同じエンジンなのになぜこんなにフィールが違う
のかなと疑問に思った。 
要するにアクセルを踏んでいってもエンジンのツキが悪く 回転の上がりが遅いのだ。

全体的にレスポンスが悪いと言えばよいのかな。
おまけにさっき言ったように 車重がやたら重くコーナーではけっこうロールする。ブレーキは今から
言えば最悪のシトロエン製 ハイドロブレーキだ。
こんなので、コーナー攻めたら本当にヤバイなと私はすぐに理した。

残念ながら BORAは見掛け倒しの車だった。
今じゃほとんど動いてるの見たこと無いよね。私自身5〜6台売ったんだけどどこに行ったんだろうか。