〜 社長 鞍とは‥ : デイトナをめぐる短編小説  (鞍和彦 著)〜

■ 第三話  空飛ぶ BB  (Flying BB)

歩と出会ったのは LA(ロサンゼルス)からの帰りの JALの中でだった。

普段はUA(ユナイテッド エアー) を使う俺だが (アメリカ国内がフリーパスになるから)
この時は行きに友人が同行していて 飛行機旅になれない彼は 
どうしても 日本人スッチー (フライトアテンダント)の JALが良いと言ったのだ

JALのビジネスクラスは 当然日本食が出る
築地辺りの 割烹料亭の壱流どころが作る 懐石料理だ

たまたま俺のシートのサービスをしたのが 歩だった

俺は食前酒のシェリーを持ってきた彼女を見て 思わずドキッとした
少し 憂いを湛えたような 瞳
小顔だが シャープなあごのライン
はっきりと 自己主張している 唇

それらの 面影が 涼子に良く似ていたからだ

ネームタグには 本庄 歩 とある
本庄さん 名前はあゆみ と呼ぶのですか ?
彼女は 少し恥ずかしそうに ええそうです と はにかんだような笑顔を見せる

LAからのフライトは 成田まで11時間ほどだが 
俺には これから 11時間も彼女と一緒にいられるのかと 嬉しくなった

別に俺は身長もそれほど高くないし (173センチ)
顔立ちも男前と言うほどでは無い
平均的な 日本人と言う感じだ

服装は いつも気を使ってくれていた 涼子のおかげで
小奇麗なものを着る習慣が 身に付いているが 別にブランド志向ではない

唯一 時計だけは趣味で 色々な世界の名機と呼ばれるものを 収集している
この日は 珍しくアラン シルベスタイン を腕にはめていた

行きはいつものロレックス GMTをしていたが
LAの 行きつけの時計屋に顔を出すと
そこの マネージャーが
ようこそ、月形さん 今日は面白い時計がありますよ

と言って 其のアランを持ってきたのだった

それは アラン特有の 秒針が蛇のようにくねった 遊び心いっぱいのカラフルな時計だった
幾ら ? と聞くと  5000$ と言う
3000$なら買うよ と言うと 
ちょっと 困ったような顔をして 奥に消えると
4000$ TAX 込みでお願いします と戻ってきた
LAのTAX は結構高いのだ

俺は いいよ言うと ダイナースを取り出し

丁度 今しているロレックスを オーバーホールしたかったから  交換で置いていくよ 
と言って アランを腕にはめて外に出た 表のストリートは MELROSE だ 
このストリートに並ぶ 気取りの無い店が好きで良く来る


歩はサービスで訪れるたび アランをちらっと見ている
時計 お好きなんですか ? と声をかけると

ええ 月形様が (ビジネスになると 名前で呼んでくれる) していらっしゃる時計が珍しくて
それは アランですよね ?
私の父も時計が好きで それに似たモデルを持っていたんです

俺は 歩との意外な共通点に驚いたが
更に 驚くことが待っていた

時計の他の趣味の話で 俺がディノと ミウラを持っている事を口にすると
彼女は嬉しそうに 目を輝かせて

実は私 BBを3台持っているんです
普通の人に BBと言っても判らないから 話したことはないのですけど
お客様が古いスポーツカーを お好きなので嬉しくなりました

俺は始め BB3台と聞いても ピンと来なかったが
歩の説明を聞いて 理解した

BB3台とは
365BB 512BB 512BB インジェクション この3台のことだったのだ


でもどうして ? と話を振ると

実は 全て亡くなった父のコレクションだったのです
子供は私しかいないので 全部引き受けました

後で判った事だが 歩の母親は彼女が幼い頃に亡くなり
彼女は父の手一つで 育てられたと言う
車好きの父は 休日の度 幼い歩を横に乗せ よくドライブに連れ出した
其の車が BBだったのだ

普通 3台車を持つなら ポルシェ フェラーリとか
あるいは フェラーリでも モデルを変えるが
歩の父は よほどBBが気に入っていたのだろう

そんな父が昨年亡くなり BBは形見として持っているという
上品な話し方と言い 雰囲気からして 裕福な家庭に育ったようだ

時計はロレックスの ディトジャストをしている
一見 知らない人が見るとステンレスに見えるそれは
時計好きの俺には 直ぐにプラチナだと判った
ゴールドに飽きた時計好きや 派手な外見を嫌う金持ちが好んで選ぶ素材だ

値段はゴールドよりも 高い
これも後で判ったが 彼女も時計が好きで 20数本持っているという
だから俺の アランに興味を持ったのだ


俺はそれらの BBは動かしているのですか ? と尋ねた
ええ 私がこういう仕事をしているので なかなか走る機会が無いのですが
出来るだけ 面倒は見ているつもりです
でも 最近主治医だった人がリタイヤして メンテナンスに困っているのです

俺は横浜のキャステルのことを 話した
彼女は是非 紹介して欲しいと言う

改めて見ると スチュワーデスの地味な服装ではあるが
すらりと伸びた足 引き締まったウエスト 控えめだがはっきりと主張しているバストなど
ナイスプロポーションだ

上品な顔立ちとあいまって 他のスチュワーデスとは レベルが違う雰囲気を持っている

親しくなってから 其のことを話すと
少しはにかみながら 
今まで多数のお客様や 同僚のパイロットなどからも お付き合いの誘いがあったという

俺は当然だと思った
こんな美人のスッチーを放っておくほうが可笑しいし
スッチーにしておくのが 勿体無いほどだ

私 今までピンと来る人がいなかったのです
この仕事をしているのも 生活のためではなく
家族がいないので 家に帰っても寂しいし 国際線の勤務だから
色々な国を回れて楽しい 
それと ひょっとしたら 運命の人にめぐり合えるかも知れない 
と言う気持ちなのです

そういう彼女は 成城にプール付きの一軒家を持ち 
それとは別に俺の住まいに近い 麻布にマンションを持っていた
普段は其処に帰るという

父から受け継いだ テナントビルを5棟持っていて 
それらの家賃収入で 一月に500万以上の収入があるらしかった
BBを3台維持しても 余裕なわけだ

俺はそんな彼女が 何故俺を選んだのか不思議に思ったが
女は時に直感で物事を判断する
また それが10中8,9当たる物なのだ

ある日 歩からドライブの誘いがあった。
久しぶりに3台のBBを動かしたいと言う。
俺は勿論OKだったが、ドライバーがもう一人要る。
ここは 鞍さんに頼むのが1番正解だと思った。

そうすれば 各々のコンデションを見てもらえるし。

成城の歩の家に俺は初めて訪れた。
趣味の良い洋風の建物だ。大きなシャッターのついたガレージが庭の半分くらいを占めている。

聞くと、亡くなった父上が車にも家の中と同じ環境を与えてやりたいと
完全空調のガレージを作ったのだと言う。
自分の子供のように可愛がっていたようだ。

其の日は良い天気だった。
鞍さんがそれぞれのBBのエンジン始動をかってでてくれた。
3台のうち 特に365は気難しいらしい。
1ヶ月もエンジンをかけていないと、ほったらかしにしたのを
責めるように ぐずってなかなか12気筒全部が回りださないと言う。

それをさすがに鞍さんは 馬を手なずけるように1度もストールすることなく
エンジンをウオーミングしていく。
512キャブはより簡単で インジェクションはセルをひねるだけと言う。
ここら辺りで すでに3台の特性が現れている。

ボディカラーは3台とも 赤だ。
でも オールレッドはインジェクションのみで 他の2台は下半分が黒のツートンだ。
黒といっても半つやのような感じ。

それぞれのスタートドライバーは 365が鞍さん
512キャブが俺 インジェクションを歩にした。
適当なところで 車をチェンジするつもりだ。

行き先は 箱根にした。
成城からだと 環状8号に出て 用賀インターチェンジから 東名に乗ることになる。

3台のBBはスムーズに 動き出した。
鞍さんを先頭に成城の町並みを走り抜けていく。
前を走る365のテールの下からは マニフォールドが丸見えだ。
耐熱の白に塗られた それはいかにも高性能車を誇示するように、美しく曲げられている。

512シリーズは マフラーの形状が違うのとアンダーカウルが大きく
後ろに着いてもマニフォールドは全然見えない。

用賀の入り口から東名に乗った。
インターの上り坂を 365が全開で駆け抜けていく。
相当速い。こちらもフルスロットルで追いかけていくが 追いつかない。
どうやらエンジンは向こうが一枚上手のようだ、スピードが伸びている。すなわち高回転で更にパワーが出ている感じだ。

さすがに 歩はゆっくりとマイペースで走らせている。
始めの集合ポイントは 海老名のサービスエリアにしたから、そこまで好きなように走れば良い。
俺の乗った512BBは 結構メリハリのある加速をする。
排気量 5000ccもあるわけだから トルクも充分だ。
直進で 150キロくらいからの速度からも 4速に落としてアクセルフルにすれば トルクの乗った加速をする。
ただ、其のトルクがフラットな感じで、回転を上げても特別変化が見られない。
スピードだけは上がっていくが、スローモーションの映画を見ているようで、わくわくするものが無い。

ためしに、7000回転まで3速で引っ張ってみると やや苦しそうな回り方をする。
どうやら6000回転くらいで シフトアップしたほうがエンジンの特性にあっているようだ。

海老名のPAに着くまでに 俺は大体512キャブのエンジン特性をつかんでいた。
PAでは鞍さんが先に到着し俺たちを待っていた。
エンジンフードを開けて 中を見ながら 365はエンジンの状態が良いと言う
歩に聞くと父上が 1976年ごろほとんど新車に近い状態で 横浜にあったシーサイドモーターから
購入したのだそうだ。

と言うことは、鞍さんもこの車を知っているかもしれない。
訪ねてみると、当時新古車のような365を イタリヤから10台くらい入れたのだそうだ。
その内の1台だろうが、どの車だったかは特定できないと言う。
30年も時を経ているのだから ボディも色を変えているかもしれない。

少しして 歩が512インジェクションをゆっくりとPAに入れてきた。
上気した顔だが 美しい笑顔がBBに良く似合っている。
久しぶりにドライブしたわ。
とても良い気持ち。 おまけに残りの2台の走る姿も見えて とても幸せ。
今日は二人に感謝するわ。 本当に有難う。

歩はどんな時でも礼儀正しく、燐としている。
この日にあわせて 着てきたと言う赤いフェラーリのジャンパーが
よく似合っていた。

海老名からは俺が365をドライブし、鞍さんがインジェクション 歩が512キャブという布陣になった。
PAを出て本線に合流する。
さっきまでの512と比べると、車体が一回り軽く感じられる。
カタログでは 365が 1235キロ、 512が 1590キロ とある。
実際はそんなに違わなくて、鞍さんのところで車検の時に計量すると
365が 1440キロから 1460キロ
512が 1530キロから 1560キロくらいだそうだ。
それでも同じくらいの車体で 100キロ違えば其の差は大きい。

1速で加速していくと、4000Rpmからレッドまで あっという間だ。
間髪いれず2速でアクセルを踏み込むと、3500くらいからトルクが立ち上がり
山に登るように回転を上げるほど 力が増していく。
しかも512よりも更に水平対抗の滑らかさが出ているようだ。
高回転域のバランスも完璧だ。
男がスポーツカーに求める加速の快感、
それを熟知するように 365は期待を更に上回るレベルで味あわせてくれる。

自然吸気なのに、加給気がついたようなとでも言えばよいのか
それを体感させてくれたのが365BBだった。

ギアーシフトを3速と4速を使い分けて 5000Rpmをキープして走ると
直ぐに厚木のインターに着いてしまった。
此処からは厚木小田原有料道路という、俺の最も好きなルートだ。
適度なアップダウンとコーナーがあり
交通量も割りと空いている。

制限速度は60キロで 覆面パトも多いから後ろに注意しながら
365を加速させて行く。
東名では判らなかったが、コーナーからの立ち上がりや、車線変更のフットワーク
おまけに軽く踏むと吸い付くような効き方をするブレーキなど
30年前の車とは思えない素晴らしいスポーツカーだ。

俺は小田原のサービスエリアまで まるで365とのSEXを楽しむように
アクセルをフルに踏み込み フラット12のハイトーンのシンフォニーを聞き
2センチくらいのストロークしかない 吸い込まれていくようなシフトを楽しんで
カシミヤのような、ブレーキのフィールを味わいながら
もっとこの娘をいじめて、もっと喜ばせて、
もてるエネルギーを全てさらけだし、100%の快感を味わせたい
それを導くことが出来るかは 俺のテクニック次第だと
まるで極上のイタリヤ娘とのSEXそのものが、365のドライブだと感じていた。

ちなみにミウラも極上の快感を味わわせてくれるが
あちらは メスの闘牛で
こちらは サラブレッドの牝馬と言う感じだ。

小田原のSAで彼女を休憩させ、みんなの到着を待ちながら改めてBBを眺めてみると、
フロントがボートノーズと言うのか 少し離れたところから見ると ノーズの部分が凄くシャープに見える。
後ろに回ると3連のテールレンズがFの伝統を誇らしげに示し
ダミーだが片側3連ずつのテールパイプも遊び心があって面白い。
少し遅れて入ってきた 512達はフロントにエラのようなスポイラーを与えられ
リヤーカウルの形状もワイドになっている。
テールレンズも大きな2灯のタイプだ。

俺は今までBBに3つのモデルがあるのは知っていたが、
こんなにそれぞれが コンセプトが異なるとは思っていなかった。

おそらく ディトナを再後にフロントエンジンを 見限った? フェラーリは
次のモデルの BBで あらゆる新しい試み、
ミッドシッップ フラット12
始めて空力を採用した、ボディデザイン (ピニンファリナ初の大型風洞装置を用いてデザインされた)
内装のコンセプトも モダーンなものに変更、
メータもデジタル式の 新しいものなど。
それらを 一気に詰め込んだ。それがBBだ。

但し、エンジニアは古き良き Fの伝統も残したかったに違いない。
それが現れているのが、365BBの3連の テールレンズであり、
車重の軽さであり
エンジンのトルクピークの出し方だっただろう。

多分、その後 アメリカのユーザーなどから エンジンが使いずらい、(V12と比べるとやや低速のトルクが弱い)
スタイルに マッチョさが無い
クラッチが 重い (フロントエンジンに比べると取り回しで重くなる)
などの批判があったのだろう。

フェラーリは最大の顧客である、アメリカマーケットを無視するわけにいかず
其の声に迎合するように、365を 385台のみ生産し
77年からは それのマイナーチェンジの 512を作っていく。
期待?に応えるべく
ボディは ワイドになり、フロントにスポイラーが与えられ
エンジン特性は フラットになり (排気量も拡大し 4300から5000ccへ)
クラッチも、油圧にして軽くした。

81年からは更に イージードライブを狙って?
キャブを止めて、インジェクションを採用する。

このころから フェラーリはスパルタンなスポーツカーを作る会社ではなく
大量生産に向く、GTカーメーカーへと変貌していくのだ。
唯一の例外は 87年に作った F40だ。

鞍さんに其の意見をぶつけると 全く同意だった。
75年に10数台の365に接した彼には 78年に新車で来た512は
全体的に重く、加速も鈍く感じたと言う。
ただ、81年に入ってきた 512インジエクションは 
キャブよりもエンジンフィールが 滑らかで
新鮮に感じたと言う。

次のドライバー交代は 俺がインジェクションだった。

アイドリングは凄く滑らかだ。
ためしに すっとアクセルを踏んでみる。
グン と回転は上がるが キャブ車 特に365と比べたら
マスが重い感じだ。

鞍さんを先頭に俺が最後に出ていった。
2500 くらいからでも 滑らかに加速していく。
512キャブは 同じエンジンレイアウトなのに、少しバサつく感じがする
それに比べると、非常に滑らかだ。
トルクの出方云々は別にして これはこれでなかなか良いなというのが 最初の印象。

ためしに 2速で3000くらいから フルにアクセルを踏み込むと
スーっという感じで 綺麗にふけていく。
ただ、キャブの車のような 荒々しさは無い。
ふと考えると、これはその後出た テスタロッサのエンジンフィールと同じだなと気ずいた。

確かにインジェクション フラット12と全く同じレイアウトだ。
と言うことは、フェラーリは BBでこのエンジンの素質を探っていたのか、と判る。 

ボディはやや重い感じだ、カタログでもこれが1番重いとある。
ためしにステアリングを振ってみると、ついてるタイヤがミシュラン TRX のせいか
少しだるい感じだ。 完全なGTカーと言う感じ。

暫らく走ると 小田原厚木の終点だ。
そのまま 箱根ターンパイクに入る。
この道は 昇りが約 10キロほど続く なかなか面白い道だ。
結構コーナーもあるし、腕に覚えのあるバイクの連中が 早朝から走っている。

前を走る 2台のBBを見ながら
インジェクションのこの車に鞭を入れてみる。

2速と3速を使い分け、3000〜4000をキープしながら
走ると、トルクがあるせいか 非常に楽だ。
ただ、そこから 踏み込んでも特にトルクが増えるでもなく、フラットな感じでふけて行くだけで
メリハリは無い。まあ殆どテスタの初期型と変わらないなと言うのが 次の印象。

芦ノ湖を見おろす、大観山のPAで今回のツーリングは終了となった。

3台のキャリーを俺が手配してある。
歩のBBデートのお礼のつもりだ。
キャリーには あらかじめ鞍さんの車と 俺のベンツを搭載しておいた。
成城に集合した時に 先に出発させておいたのだ。

いつもお願いする、Fロードの福原さんは 良く気が聞く人で
3台のキャリーを率い、ノンストップでここまで来たと言う。
彼曰く BB達に負けないように走ってきたとの事。

用事があると言って 先に帰った鞍さんを見送って
俺は 歩にこれからどうする と聞いた。

箱根はあまり知らないから、任せると言う。
時間はお昼になりかけていたので、食事にすることにした。
ターンパイクを今度は下り、小田原に下りていく。
結構 急な下りなので、ベンツだと2速ホールドだ。

小田原駅前に着くと 釜飯が旨い 焼き鳥の鳥銀に入った。
ここの備長炭で焼く 手羽先は絶品だ。

歩も生で梅肉をスクランブルした 特製梅サワーを美味しそうに呑んでいる。
少し、上気したほほに瞳がキラキラ輝いて とても可愛い表情だ。

次に俺は 真鶴の手前にある ヒルトンスパリゾートに誘った。
ここは俺のお気に入りの場所で、以前鞍さんのツーリングで連れて行ってもらってから
良く通うようになった。

小高い丘の上に立つ そこは大きなバーデと呼ぶ(水着で入る ドイツスタイルの温泉)
野外のジャクジーもあり、箱根の山をまじかに眺めながら 風呂に入るのは最高の気分だ。

今回は歩という美人も横に居るからなおさらだ。
彼女の水着をショップで買ったが、スポーツ水着しかなく少し真面目な感じだったが
スタイルの良い彼女に着せると それで充分だった。

1時間ほどサウナに入ったり 出たりしていると
俺と彼女は すっかり打ち解けていた。

其の夜 俺たちは麻布のマンションに戻ると
初めて結ばれた。
歩は SEXの時もお行儀よく あっと小さな声で喘ぐのだった。

でも俺は今日出合った BBたちのことが頭から離れず
歩も BBと同じようにフルスロットルで 歓喜の声を上げるように調教していきたい
そう思うのだった。

勿論、上品な顔に 似合わずグラマラスなボディは 其の素質が充分にある。


第三話 終わり



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