ヨーロッパ ツアー 2004年 7月

去年の秋以来となった、ヨーロッパ行きだが、今回は珍しくお客さんとの同行になった。
すなわち、ディノの206を探していたのだが、国内にろくな車が無く?(そのお客さん曰く)
当社を当然?尋ねてきたわけだ。

まあもっとも当社のガレージにあるレストア終了寸前の206や246を見たら他の車は
買う気になれないだろうと、自慢じゃなく客観的に見てもだれでもそう思うだろうが。

もう売れたらしいから言うけど、コーンズの横浜に最近オープンした中古車部門に206が
あると聞いて見に行ったけれど、ふーん、これが1570万なの? というレベルだった。
話は戻るが、そんなわけで私はヨーロッパに3台の206を見れるように手配し、お客と一緒
に成田を出たわけだ。

フライトは帰りの便利さを考えて、スイス航空のズーリック往復を選んだ。(Zurich は英語
で言えばチューリッヒだが 現地の人はみんなズーリックと呼ぶ。)

オーストリアに行ったとき、ビエナがどうしたとか言ってるんで どこかなと思ったら、ウイーン
のことだったりドイツ語では発音が全然違う。

スーリックに昼ごろ着いて、乗換えでミラノまでまた飛んだ。(35分)
ミラノのマルペンサ空港には 堀籠さんと言うミラノ在住で前回もお世話になった彼が出迎
えてくれてミラノ市内まで彼のアルファで向かった。



翌々日 ボローニャまで電車で行く予定なので ミラノ中央駅の近くにホテルを取ること
にした。
アルバートホテルと言う、前から良く知ってるホテルを取り、値段も一泊 85ユーロにま
けてもらった。(11000円)普通は110〜130くらい。
その日はホテルの隣の レストラン(普通のイタリアン)でパスタとピザで夕食を済ませ
ベッドに直行した。

翌日は彼の紹介で 値段は高いがレベルも良いと言う 206を見に行った。
Vicenzaと言うところまで、車で2時間ほど走り高速道路(アウトストラーダ)の出口まで
迎えにきてもらった。
そしたらそこから前を行くポルシェは、山道みたいなところを走り、どこにいくんだと思い
きや、ようやく彼の自宅兼ガレージに到着した。

確かにそこには 黄色の206が 置いて!!!あった。見た感じぜんぜん動かしてな
さそうなので、たずねると去年の暮れにここに来て、一度も動かしてないと言う。勿論
エンジンも含めて。

どうりで ほこりだらけで、下から見ると 蜘蛛の巣が張ってるわけだ。(関係ないけど
スパイダーマン2は面白い)こっちは、はるばるファーイーストのジャパン イタリヤ語
では ジャポン。日本人はジゃポネーゼ から来てるのに少しぐらいは準備しておけと
思うが、相手は 時間外勤務拒否、 夏休みはしっかり1ヶ月丸まる休みという連中だ。

この時期居ただけましとか言われて、あきらめるしかなかった。おまけに彼はオーナー
ではなく委託されたメカニックだという。
しょうがないから、せめてエンジンの音くらい聞かせてくれと頼むと、自信が無いと言う。
どうやらこの車は、レストアを始めたのが10年くらい前。エンジンもかなり前から動か
してないようだ。エンジンをばらして オーバーホール?しているところの写真を見せて
くれたけど。

そこから彼の悪戦苦闘が始まった。まずはバッテリーをつなぎ、セルを回したのは良いが、
全然うんともすんとも言わない。
次はキャブをばらし始め、フロートに溜まったガスを見ると、半分腐ってた。オマケに
フェールポンプが弱ってるみたいでキャブまでガスタンクからガスが行かないようだ。
そこで彼はじかにキャブの上からガスを注ぐという 荒業に出た。するとエンジンは
バババと半分かかりそうになるのだがセルを止めると駄目だ。
結局 プラグを替えたり、なんだかんだ1時間以上もやってたが ギブアップした。

 


マフラーが206の細いのが出てるので、珍しいなと思ってみてみると、246の本体に
出口だけ変えたものだった。

 


悪戦苦闘したエンジン。屋内も結構汚い。どこが グッドコンデション?
要は、10年くらい前のレストア? をそのまま ほっておいたという感じ。
その後、この車の持ち主の車屋に行くことになり、またミラノのほうに戻った。



途中で食事した、アウトストラーダのレストランから。

 


そこの車屋さんで。上が懐かしいマセラティ インディー。
下のアバルトは250万くらい。



 

 

ミラノの市街に戻ってきたら、雨がザアザア降ってきた。 
夕飯にはまだ少し早いので(8時くらいから)バーで一杯シャンペンを飲む。

つづきはまた明日。